月別アーカイブ: 2015年4月

「第3回AO Knee Osteotomy Courseに参加して」

We came to Toyama to join AO Trauma Knee Osteotomy Course. Prof. Lobenhoffer who is a director of Joint Preservation Expert group in AO and my boss in Germany gave us great lectures especially on double level Osteotomy for knee osteoarthritis. We are so happy to having here Dr Staubli who is a great developer of open wedge valgus Osteotomy from Switzerland.
We could spend great time with them.
We would also appreciate Prof Sawaguchi who is president of AO Trauma Japan and organize everything for this course. So appreciated. Vielen danke.スクリーンショット 2015-04-30 4.36.14

https://www.facebook.com/hidetomo.saito.7/posts/751908941590214?pnref=story

第5回秋田・札幌整形外科合同セミナー in 札幌 (佐々木研)

4月27日,札幌市において,秋田札幌合同セミナーが開催されました.

セミナーに先立ち,朝9時より豊平川河川敷にて親善マラソン大会が開催されました.

結果は…1位佐々木研(秋田) 2位千馬誠悦(秋田) 3位房川先生(札幌) 4位根本晃(秋田) 5位成田裕一郎(秋田) …と,秋田大学が上位をほぼ独占しました.年代別・部門別では,20代の部1位:房川先生(札幌),30代の部1位:佐々木研(秋田),40代の部1位:山田晋(秋田),50代の部1位:千馬誠悦(秋田),女子の部1位:花香先生(札幌)と,秋田大学が3部門を制しました.上位3人で争われる団体戦では秋田大学の優勝!ということで,見事3連覇を達成しました.

セミナーでは,一般演題で秋田大学から石川先生の頚椎手術,野坂先生のイリザロフの発表がありました.

今回のセミナーでは,上肢がメインテーマとなっており,中通総合病院の成田裕一郎先生からは肘の主に外傷後循環障害について,同じく中通総合病院の千馬誠悦先生からは指の骨折,ピンニングなどについて,非常に勉強になる御講演を頂きました.

そしてトリは,島田教授自らが,「攻めのリハビリテーション」と題して,最新のロボットリハビリテーションの動向について,御講演されました.われわれは,そのスケールの大きさにただただ圧倒されるばかりでした.

夜の懇親会では,札幌医大の先生方と交流を深めることができました.1 2 3 4 5 6 7 9 10 11 12 13 14

第44回日本脊椎脊髄病学会学術集会 (福岡国際会議場) (工藤大輔)

4月16日から18日までの3日間の会期で第44回日本脊椎脊髄病学会学術集会 (会長:山口大学整形外科 田口敏彦教授)が開催されました。今回の学会の参加者数は約2300名で、応募演題数は1509題で過去最大となりました。採択率は70%で、約1000題のペーパーが採用されました。Akita Spine Group (ASG) からは23題の演題が採用され、これも過去最大となっており、2年後2017年の秋田主催の本会に対する強い意気込みが感じられました。

今回は2年後の本会の主催に備え、前日入りし、会場の視察なども行いました。会場毎に担当を決め、会場の設置状況、料理、ドリンク、ネット接続状況など細かい部分まで入念なチェックを行いました。開会式では、国歌斉唱の後、安倍晋三総理のビデオレターが上映され、成人の約2割が腰痛や肩こりの症状を有しており、本会の活発な議論、さらなる発展、研究の進歩を期待しているとの激励のメッセージをいただきました。トピックはPPSやXLIF/OLIF、内視鏡などの低侵襲手術、成人脊柱変形、慢性疼痛の治療、評価法、骨粗鬆症などの他、脊髄再生に関する最新の研究成果が報告されていました。中でもランチョンセミナーで札幌医大山下教授がご講演された自家骨髄間葉系幹細胞を用いた脊髄損傷の治療効果について、2名の患者さんの動画が流れるとFrankel AがいずれもCに改善しており、非常に感激いたしました。治験の患者選択基準の年齢上限が65歳から70歳に引き上げられ、また労災による受傷も適応になったとのことで、早期の一般臨床への承認を願うばかりです。

秋田の演題は、手術に関する研究のみならず、側弯検診や脊損患者の自律神経評価などオリジナリティの高い演題が発表され、秋田をアピールできたものと思います。またASGメンバーだけでなく、河野哲也先生、赤川 学先生の化膿性脊椎炎についての演題が採用され、最近の若手の先生方の活躍も光っていました。

最後に、2年後に札幌で開催される秋田主催の本会の成功を目指し、大学だけでなく、関連病院も一丸となって取り組んでいきたいと思います。

 

工藤大輔

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烈風会(秋田大学整形外科剣道部) 祝初勝利!! 2015年4月11日秋田市市民スポーツ大会剣道競技 @秋田県立武道館

烈風会発足後、2回目となる公式戦に出場しました。

デビュー戦であった、昨年秋の大会は1回戦敗退であり、今回は悲願の1勝を目指し練習に励んで参りました。

 

当日プログラムをみると、初戦の相手は「JRA」とあり、馬関係か!?と思いましたが、冷静にみると「JR A」=「JR Aチーム」と、試合前から浮き足立つ迷主将でした。

 

しかし、試合が始まると部員皆素晴らしい活躍でした。

1回戦では、先鋒:三田選手が流れを作り、中堅:飯田選手が電光石火の如く二本勝ちをおさめると、大将:工藤大輔先生がほぼ10年振りというブランクを感じさせない動きを見せ、猛者相手に我慢の剣道でチームを勝利に導いてくださいました。まさに、チームで助け合った、チーム一丸の勝利だったと思います。

2回戦は、昨年覇者の秋田銀行チームと当たり、惜しくも敗退となりました。

 

次の大会も善戦できるよう頑張りたいと思います。

応援してくださった先生方、誠にありがとうございました。

 

  • 1回戦

vs JR Aチーム 1(2)-1(1)  (カッコ内は本数)

出場選手 先鋒:三田基樹 中堅:飯田純平 大将:工藤大輔

 

  • 2回線

vs 秋田銀行チーム 0(0) – 1(2)  (カッコ内は本数)

出場選手 先峰:三田基樹 中堅:飯田純平 大将:河野哲也

 

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木島泰明先生 留学便り8

「自由」の国、フランスの手術3-人工関節以外―

アンリ・モンドール病院では主に人工関節の手術を勉強させてもらいましたが、それ以外の手術についても主に写真を使ってご紹介させていただきます。写真の前にまずは簡単にコメントを。

最初は脊椎。ここアンリ・モンドール病院の整形外科では、頸も腰も半分以上が前方固定です。紹介患者さんばかりの大学病院だからかもしれませんが、まず前方から行けないかと考えるようです。普通の脊柱管狭窄のみの患者さんは少ないですが、その場合には開窓ではなく椎弓切除をしていました。棘突起をリュエル(フランス語では「ら・ぶーしゅ」と聞こえます)で切除して、ケリソン(フランスでもケリソンでいいみたいです)だけで行っています(エアトームは使っていませんでした)。

それから膝のHTO(フランス語ではOTV)。内反が強い症例が少ないこともあり、僕が見た限りは全例カルシウム・フォスフェイト・セラミックのスペーサーを使ったオープンウエッジのHTOでした。ACL再建はSTを使ったシングルバンドル再建、半月板を縫うときはスミス・アンド・ネフューのオールインサイドスーチャーデバイスを使用。ただ膝専門の先生だけはグラフトにBTBを使用していました。この辺に関しても、術者の裁量権が大きいところが「自由」の国ならではなのかもしれません。

転子部骨折には僕たちも見慣れているストライカーのガンマ3を使用。症例が多いこともありますが、整復もラグスクリューの位置などもそんなには頑張らない感じです。エンドキャップも使っていませんでした。カットアウト症例もありましたが、あっさりTHAにコンヴァージョンしていました。ちなみに日本の手術室でも良く見かける手袋サイズリストを見ますと、全員手袋サイズは7以上で、6.5以下の人はいませんでした!

それから、こちらでは出産もほとんど無痛で行われるらしく、痛いのは嫌いのようで踵骨骨折に対するウエスチウス法後のスタイマンピン抜釘も全麻で行われていました。エコー下ブロックは麻酔科医が術後にやっていますが硬膜外麻酔をやっているところは一度も見ませんでした。TKAなどでのカクテル療法もここではやられていません。

ここで、ちょっとだけフランス語講座-手術リスト編-Droit 右、Gauche 左、Autreは英語の”other”、Ablationは切除、Deposeは抜去、clou がネイル、Teteはヘッド、Epoleが肩です。ちなみに、手術の出来上がりの写真を見せられて「さすがです!」と言いたいときは、親指を立てて「ぱはふぇ!(パーフェクトの意)」でいいようです。

最後にHerinigou教授の研究で最も有名な大腿骨頭壊死に対する骨髄移植手技について。ここでは現在、大腿骨頭だけでなく肩や膝などあらゆる壊死に対して骨髄移植が行われています。日本でも一部の大学では行われているようですが、まだ普及はしていません。ここでの手技は簡単で、両腸骨より250mlの骨髄液を採取し、それをラボで濃縮して(戻ってくるまで1時間)、その間に透視下にトロッカーを留置し、ラボから届き次第トロッカーを通して注入するだけです。ただフランスの大腿骨頭壊死のほとんどの原因は鎌状赤血球症のようなので、日本の壊死に同様の手技が有効かどうかは不明なようです。

写真1↑人工椎間板。術者は患者さんの股の間に立ち、正面からアプローチ。
写真2↑5/Sの前方固定。こんなデバイスも初めて見ました。カメラも補助的に併用。
写真3↑前方に血管があるときは側方から止めるそうです。多椎間では後方。
写真4↑ACL再建のグラフトは主にST。デバイスは主にスミス&ネフュー。 写真5↑HTOはオープンウエッジ。UKAなどとの使い分けも「自由」な感じです。 写真6↑肩関節鏡手術。結構自在に動くし、肩の部分外れる手術台で便利(フランスベッド?)
LHBは切っていました。関節面側からかなりデブリし、断裂部へ向けて針を入れ、さらにデブリしてフットプリントを出したくらいでようやく関節包側へカメラを入れていました。そしてここでもクマイラズを使用していました!デバイスは主にマイテック。 写真7↑ほとんどの手術を全員がやっていましたが、足の手術と肩のスコピーだけは、外から専門家を呼んでいました。股関節鏡はここではやっていないということでした。 写真8↑大腿骨頭壊死に対する骨髄移植手術。decompression効果もあるでしょうか。写真9↑肩や膝の壊死にも骨髄移植。リバースショルダーやUKAも時々ありました。 写真10↑転子部骨折の牽引台。健側は牽引しません。もう一つの手術室が隣に見えます。
どの手術もそうですが、文献を読んでとかというよりも、職人気質的に伝統芸を教えるようにコムサ コムサ(こんなふうにこうやって)という風にインターンを指導しています。 写真11↑昼食はいつもエスプレッソにサンドイッチ(食パンでなくフランスパン)。 写真12↑最後は教授夫妻が我々家族を夕食に招待してくれました!