月別アーカイブ: 2018年7月

秋田県腰痛セミナー(井上純一)

平成30年7月27日ビューホテルにて秋田県腰痛セミナーが行われました。

一般演題では、秋田赤十字病院の東海林諒先生より、「腰椎椎間板関節炎の検討」と題して、発熱、腰痛の鑑別診断、管理方法を発表していただきました。非常に珍しい腰椎椎間板偽痛風の症例を提示され、穿刺の重要性を説明していただきました。また、中通総合病院の尾野祐一先生より、「地方病院における骨粗鬆症患者の筋量と腰痛に関する検討」と題して、骨粗鬆症患者は筋力低下、QOL低下の傾向にあるとご提示いただきました。腰痛・腰椎後弯が併存するとよりその傾向が強まるため、骨粗鬆症治療に加えて、腰痛・後弯への対応・治療の重要性をご教示いただきました。

特別講演では、京都府立医科大学リハビリテーション医学三上靖夫教授より、「腰椎低侵襲除圧術から」と題しまして、腰椎低侵襲除圧術の歴史、経験と今後の展望についてご教示いただきました。骨性要素の温存から筋肉の温存へという流れや進入方法の変遷など詳細にご説明いただきました。低侵襲手術はその適応の広さや有用性から今後ますます普及していくと展望されます。今後、知識・手技ともに修得出来るよう努力していきたいと思います。

診療の場ですぐに使える知識、最先端知識を得ることができる良い機会となりました。今後の医療に役立てていけるよう精進していきたいと思います。東海林先生、尾野先生、三上先生、ご講演誠にありがとうございました。

第2回秋田県リウマチ先端治療セミナー(長幡樹)

7月19日(木)に第2回秋田県リウマチ先端治療セミナーがにぎわい交流館AUで開催されました。

まず、基調講演では櫻場 乾先生は「アダリムマブによる末梢性脊椎関節炎(乾癬)の治療経験」のご発表で治療経験をご発表いただきました。比較的珍しい疾患で、活発な質疑応答があり知識を深めることができました。

伊藤 博紀先生から「リウマチ上肢の治療とリハビリテーション」の内容でのご発表ではAORAの膨大なデータからの上肢の治療内訳、手術に伴ったリハビリやhome exerciseなど今後の治療に有用な内容でご発表いただきました。

また特別講演で奈良県立医科大学リウマチセンター・整形外科教授の田中 康仁教授が「リウマチ性足部障害に対する手術治療の進歩」でご講演をいただきました。関節温存の骨切りの手術をはじめ、人工関節や足関節鏡、また見たことのない腱鞘内視鏡の画像など大変興味深く勉強になる内容のご講演をしていただきました。

あまり見たことのない治療や、これからの人工足関節の課題や、その対応方法などとても勉強になりました。ご講演くださった田中教授、また基調講演をしてくださった櫻場先生、伊藤先生、ありがとうございました。

今日の勉強会を糧に今後の日常診療に役立てていきたいと思います。

第7回与次郎駅伝大会(長幡 樹)

7月15日に第7回秋田与次郎駅伝に参加してきました。今年は秋田大学整形外科からは「A」は東日本駅伝に向けての本メンバー候補4人、「B」は成田先生率いる大学院生チーム、「C」は大学院1年目以下の超若手チーム、「D」チームは粕川雄司先生、そして特別出演の島田教授のご令嬢もメンバーに入れたVIPチームの4チームの参加でした。近年ではもっとも多いチーム数であり、また教授ご夫妻や、本郷先生、三澤先生をはじめ多くの先生が応援にきてくださり、一番の盛り上がりでした。

昨年はとてつもない豪雨の中の大会でしたが、今年はここ数日の天気からは考えられないくらいの快晴で気持ちのいい中(若干暑すぎる)でのレースになりました。僕ら整形外科は最大参加人数の職場対抗の部(全240チーム超)に参加しました。

各チームともいつも通り、全くお遊び感なく全力での大会参加でした。Aチームはスタートの三浦先生がいい番手でタスキリレーをすると大型新人の大屋先生が圧巻の走りで順位を上げてきました。今回唯一、部長を名乗る自分がブレーキを起こしてしまい、足を引っ張る形になりましたが、それでも最後までタスキをつなぎ、佐々木研先生の快走で、見事6位入賞を果たしました。Bチームも1走の岩本先生が最近の筋トレで培った大腿四頭筋と、ハムストリングスを駆使しながら快走をみせ高橋、木村と同郷コンビが安定感のある走りでアンカーの成田先生にタスキをつなぎ、周囲の気温が1度上がるんじゃないかという熱い走りで19位と高順位でゴールしました。Cチームでも阿部先生が1走というプレッシャーをはねのけて力強い走りをみせ、また急遽走ることになった三田先生が想像を超える速さで走りました。笠間先生も最後まで全力でタスキをつなぎ、今回整形チーム初参加の佐藤先生が見事ゴールまで走りきっていました。みんなのポテンシャルの高さを感じました。そしてDチームでは「実は昔陸上部だったんです」とカミングアウトをしてくれた岡本先生がDチーム1の走りで尾野先生にタスキリレー。尾野先生はその軽い体で飛ぶように走っていました。特別出演の島田まゆさんは「全然走れない」と言っておきながら、持ち前の根性と、美しいフォームで快走し、粕川先生につないでいました。粕川先生も急遽出場をお願いしたにも関わらず、最後まで全力で走りきり、見事ゴールしました。

今回たくさんの先生がたの応援もあり、A〜Dまで今までで一番いい結果になったと思います。今年の東日本整形災害外科学会でもこの調子で7連覇を達成したいと思います!

島田教授をはじめとしてたくさんの応援をくれた先生方、各所の皆さん、本当にありがとうございました。

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第55回日本リハビリテーション医学会学術集会(井上純一)

2018年6月28日〜7月1日の4日間、第55回日本リハビリテーション医学会学術集会が福岡で開催されました。本学会はハビリテーション科のみならず、整形外科を含め、多種多様な科・職種が関わる全国規模の学会です。秋田大学からも総勢16名が発表しました。2020年に京都で秋田大学が主幹で実施する学会であり、今回は発表の場というだけでなく、2年後の準備段階としても非常に重要なものとなりました。

初日からポスター発表や一般口演などの場で秋田大学が活躍しました。特に初日には宮腰尚久准教授よりランチョンセミナー、3日目には島田洋一教授よりランチョンセミナー・特別講演、松永俊樹准教授の合同シンポジウム、4日目には本郷道生講師、松永俊樹准教授の合同シンポジウムなどがありました。2日目の夜にはUCSFの長尾正人教授、韓国のウルサン大学のMin Ho Chun教授をゲストとしてお招きした会食がありました。Chun教授から医学教育やリハビリテーションに関して日本と韓国との違いなどのお話があり、今後リハビリテーションに携わっていく上で非常に参考になりました。発表の中には、脊髄再生医療の発表もあり、脊髄再生医療に伴うリハビリテーションの重要性を再認識しました。今後のリハビリテーションロボットの開発・研究により一層邁進していきたいと強く感じました。

学会全体を通して、非常に多くの分野からの発表があり、自分の今後の診療・研究を行う上で、視野を広げることになったと思います。この経験を活かしていきたいと思います。