この度、島田教授のご高配でフランスに留学させて頂いている木島泰明です。

非常に貴重な経験を皆さんと共有できるように、また、今後、海外へ、あるいはフランス(パリ)へ勉強に行かれる方に少しでもお役に立てるよう留学便りを記してみました。

まずは渡仏1週間の生活立ち上げ段階の記録をお送りいたします。

フランス留学便り1

12月27日(土曜日)出発

1回目のこともあったので、羽田で前泊することとする。

(1回目の出発では息子・虎太郎の熱発で断念し、一週間、出発を遅らせた事の顛末はいずれご報告します。)

出発に余裕を持たせるため15時35分秋田発羽田行を予約。

荷物が多いので14時にまたジャンボタクシーを頼んでおく。秋田空港まで12000円。

あさひタクシーはネットで予約できるので便利。

荷物は前回と同じ、スーツケース大2つに50x50x50cmのダンボール3つ。

すべて23Kgを超えるので、飛行機に乗せるには1つあたり5000円の超過料金がかかるが海外宅急便よりは安い。ジャンボタクシーの後ろにスーツケースを入れてしまうと、ダンボールを座席に入れなければならず苦労する。ダンボールを後ろに入れるとスーツケースは中に入れやすいので楽。

前泊せずに同日に羽田発パリ便に乗るのであれば、秋田で荷物を預けパリで受け取れるが、前泊するとすれば一度羽田で荷物を受け取らなければならない。

翌日の国際線に余裕をもって乗れるように国際線ターミナル直結のロイヤルパークホテル・ザ羽田を確保(予約時あと1室とのことだった)していたが、国内線ターミナルで荷物を受け取ってその荷物を持って国際線ターミナルに行くのが大変。

無料バスはあるが、ダンボールと子供を抱えては乗れない。

仕方なくタクシー2台に分乗し、ホテル名を告げる。

しかし、ホテルの入り口をタクシードライバーが見つけられず、焦ったタクシーが歩道に乗り上げパトカーが来る始末(汗)。

結局、国際線ターミナルの入り口で下車し、カートに荷物を載せ、エレベーターで出発ロビー3Fまで上るとそこにホテルの入り口があった。

ホテルは快適。食事も買い物も、そして翌日のチェックインも同じフロアなのですごく楽。

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12月28日(日曜日)

出発ロビーにホテルがあるので飛行機のチェックインはそのままできる。

12時間のフライトを経てパリ・シャルルドゴール空港に到着。

(フライト中に虎太郎は足がつったと泣くこと2回…)

出国手続きではボンジュールと虎太郎がいうと、パスポートを見ながら係官がボンジュール、コタロウ!と答えてくれて、入国OK。滞在目的も聞かれず。そして税関もどこだかわからないうちに外に出られちゃいました。ダンボールを開けさせられるかと思っていたけどスルーでよかった。

しかし待ってくれているはずのポータータクシーの運転手、ラウさんと会えず、頼んでいたアパルトマン業者のHさんに連絡してやっと合流。その乗用車に無理やり荷物を載せ、虎太郎は妻が抱っこし、何とかスタート。しかしそこはパリの渋滞。アパルトマンには1時間余りかかってようやく到着。ラウさんは英語が通じるという話だったが、フランス語しかだめらしい…。アパルトマンに入るには、ドアコードを押して郵便受けがある前室に入り、そこでさらに各部屋のインターホンを押して、部屋から鍵を開けてもらうと、第2のドアが開いてようやくアパート内に入れる。カギを持っていれば、鍵についている電子キーを所定の場所にかざすことで2つのドアともロックが解除される。ここまで書くと非常にハイテクな新しいマンションのように想像されるが、外観は古い石造りの8階建ての建物で、部屋は7階だし、なんと6畳一間(いちおうシングルベッド分のロフト付き)。おまけにお隣の女子は泣き叫ぶような声を発している。ここで我々は3人で暮らせるのか。

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12月29日(月曜日)

今日はまず近くのマルシェ(スーパー)に食材を仕入れに行く。一番近いところは歩いて2-3分なので便利。クレジットカードも使える。とりあえずの飲み物とカレーライスの材料を買ってから他の便利なお店を探して歩き回るが寒い!仕方なく怪しいファストフード屋さんに入りハンバーガーとポテトのセットとペンネを注文。ペンネのソースの選択を誤ったらしいが何とかお腹を満たし、帰宅。帰宅途中に大きな公園を見つけ虎太郎が気に入りひとしきり遊ぶ。滑り台もアスレチック風の遊具もある。帰ったらカレーライス。初めてのちゃんとした食事。

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12月30日(火曜日)

今日は、フランスにしっかり居を構えたことを移民局に証明するため、ビザ発給の時にもらった移民局提出用書類を郵便局から配達証明付郵便で移民局に送る必要がある。そのため、こんな年末でもやっているだろうといわれたパリ中央郵便局へ。Opera駅から徒歩15分。今日もとても寒かったがなんとか発見し、優しい女性の郵便局員に助けてもらいながら、パスポートの入国の印鑑のページのコピーをし、日本でコピーしてきたパスポートの顔写真のページとビザのページ、それに移民局用書類を封筒に入れ、伝票を買い、切手を買い、お姉さんに渡して終了。コピー機は局内にありました。お姉さんの助けでスムーズに終了。

Operaの近くは日本人街なのか、ラーメン屋さんも多いので早速「どさん子」というラーメン屋さんでラーメンと餃子と牛丼を食べる。高いけどおいしい!その近くの「京子食品」では日本の食材や日本にあって海外にないいろいろなものが売っている!ここで米やら何やら1万円分くらい買い物して重い荷物を背負って地下鉄で帰宅。そのあと虎太郎をまた近所の公園で遊ばせる。けっこう大きな子供も遊具で遊んでいる。

パリの地下鉄

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パリ中央郵便局8
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12月31日(水曜日)

今日は虎太郎のパリでの幼稚園の場所確認の下見。文化教養幼稚園パリ園というのが16区にある。我々は15区に住んでいるがエッフェル塔へはこの幼稚園が近い。このアパルトマンの最寄り駅であるPorte de Versailles(ベルサイユ門:パリはもともと城壁都市でパリの外周には門がいくつもある、つまりパリの辺縁に住んでいるということ)から12番線でパスツール駅まで行き、6番線に乗り換えトロカデロ駅で下車。徒歩10分で幼稚園。トロカデロ駅はシャイヨ宮というエッフェル塔のビューポイントの1つの最寄り駅。ここでエッフェル塔の記念写真を撮ってから幼稚園へ。我々のイメージでは幼稚園といえば平屋で園庭があって、というものだがここではビルだった!しかもその1階だけが幼稚園。もちろん今日は締まっており、場所だけ確認。

近くのパン屋でパン・オ・ショコラ(チョコレートクロワッサン)を買って食べると美味!焼きたてサクサク!

帰りにまたオペラ地区によってラファイエットというヨーロッパ最大級という百貨店によってトイレと食事。そして狭いわが家を少しでも過ごしやすくするための物品を購入。食事は学食形式のカフェテリアで(好きな品物を取ってレジで精算する)。カード使えます。最後にラファイエット近くのユニクロ・パリ店でお買い物!品物はほぼ日本と同じでとてもOK。

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1月1日(木曜日)

今日は最初の研修先であるHennri Mondor病院を下見。

近くのパン屋はやっている!ここで買ったパン・オ・ショコラを食べながら、最寄りのトラム駅へ。トラム(路面電車)で途中まで行って、そこからメトロ(地下鉄)。8番ラインでクレテイユ行き。クレテイユ大学駅の1つ手前のクレテイユ・レシャ駅で下車。トラムの切符もメトロの切符も一緒。駅の自販機で買える(クレジットカードOK)。

メトロの駅からは徒歩2分で病院。6階が整形外科の外来と入院病棟のよう。

院内のカフェテリアもチェックしてから地下鉄でパリ市街に戻る。

Chatelet駅近くのConforamaという家電・家具量販店に行ってみるがさすがに元旦はやっていない。そのまま散歩して、セーヌ川を渡り、記念写真。ルーブル美術館も近く。有名なルーブルのピラミッドでまた写真だけ撮って、寒いので近くのカフェに入って昼食。ハンバーグとフライドポテトのセットとハムカツとスパゲッティミートソースのセットにカフェオレとオレンジジュースで50ユーロ(サービス料込)高い!今日はどこも休みなのでアパルトマンへ。アパルトマン近くのマルシェも今日はお休み。

アパルトマンの外観と玄関ホールとキッチン

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1月2日(金曜日)

今日は昨日とは打って変わって雨(昨日まではずっと快晴)。そのせいか少し暖かい。

Hernigou教授にメール。すぐに返信が返ってくる。今日はまだ1月2日だが、金曜日。普通に働いているのかもしれない。狭いアパルトマンでWiiもできず大きめの声も出せずにストレスがたまっている虎太郎にクリスマスプレゼントとお年玉を兼ねてしょうがなくニンテンドーDSを買ってあげることを決意。ネットで調べるとシャンゼリゼ通りにゲーム屋さんがあるというが、まずは昨日空振りだったConforamaに。今日は、やってはいるがゲームは置いていない。部屋に敷くラグを買おうか迷ったが大きいのでとりあえず断念。近くのDartyという家電店にも寄ってみるが目ぼしいものはなし。もう一度、地下鉄に乗ってコンコルド広場へ。今日は曇りでエッフェル塔の上半分が見えない。コンコルド広場から凱旋門までがシェンゼリゼ通り。コンコルド広場側からシャンゼリゼ通りを歩くとお祭りのような屋台が並ぶ通りで、とてもゲーム機などは売ってなさそうだが、チョコバナナクレープ4ユーロ、ホットワイン5ユーロ、ハンバーガーとポテトなどを買い食いしながら進む。途中のトイレは50サンチーム(=50セント=1/2ユーロ)の有料。シャンゼリゼ通りをようやく半分以上進むと、屋台村を抜けて高級ブランドショップが並ぶ通りになる。その通りのFnacというお店でニンテンドー2DSを購入。DSライトはフランスではもう売っていないといわれ、3DSは子供にはちょっと見づらく目にもよくなさそうな気がしたので謎の2DSというやつを選択。(後で調べると2DSとは欧州や米国だけで売られている3DSの廉価版とのことで日本での発売はないらしい。)そのあとにメルセデスベンツのショップなどで記念撮影してから凱旋門の下へ。凱旋門の上に上がるためのチケット売り場には長蛇の列。どこかで各観光名所のチケットブック(パリ・ミュージアム・パスというらしい)を買えばこの列に並ばずに登れるかも、とのことで今日は上るのを断念して帰宅。ちなみに2DSはいろんな言語を選べましたが、日本語はないので英語を選択したらすぐに使えました。でも結局、虎太郎は心配したほど2DSにはハマりませんでした。

アパルトマン近くの公園とアパルトマンからメトロの駅までの道

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フランス便り1-終わり-