月別アーカイブ: 2015年9月

Oxford Partial Knee Instruction Courseに参加して(齊藤英知)

2015.9.5より東京で行われた上記セミナーに参加させていただきました。単顆置換型膝関節(UKA)にも数種類あるわけですが、その中でもmobile bearingタイプの人工関節、いわゆるOxford kneeと呼ばれているものです。このタイプのUKAは、1976年から臨床応用が始まり、1982年からphase 1がスタート、1987年には手術器械を改良したphase 2となり、さらに低侵襲手術用の手術器械が開発されphase 3、現在は、phase 4で、インプラントと骨の固着をセメントに頼らず、HAとポーラスコーティングで行うセメントレスタイプのインプラントが開発し、実際の臨床で使用されております。豊富な科学的根拠とそれに基づく手術技術、手術成績など多くの実績を出されている, Nuffield Department of Orthopaedic Surgery, University of Oxford Nuffield Orthopaedic Centre, Oxford のProfessor Murray先生が特別講師として来日されました。講義の内容は基本的な内容でしたが、本家本元の先生のお話をお聞きできたことは、何事にも代えがたい経験となりましたし、直接discussionさせていただき、幸せでした。この経験を、若手の整形外科の先生方に伝え、秋田県の医療レベルが少しでも向上していくことを願う次第です。最後に感謝の言葉でこのブログを締めくくりたいと思います。

「ありがとうございました。」2015-09-05 10.30.03 2015-09-05 10.34.37

第5回駅伝部練習会 (野坂光司)

2015.9.6一つ森公園において,今シーズン5回目の練習会が開催されました.本日は高橋靖博先生結婚式にも関わらず,結婚式出席者が4人も参加しました.当の本人も昨夜は来ると言ってましたがさすがに来ず….今回が東日本整災前の最後の練習会となりました.メンバーも決定し,いよいよ福島での決戦まで1週間となります.それぞれが力を出し切れるよう精いっぱい戦ってきたいと思います.優勝あるのみ!

 

順位 タイム 名前
1 14:36 佐々木 研
2 15:11 千馬 誠悦
3 15:53 堀内克弥
4 16:13 竹島 正晃
5 16:18 阿部 和伸
6 16:35 岩本 陽輔
7 16:54 山田 晋
8 17:11 記田大樹
9 18:03 千田耕生
10 18:21 細川真路
11 18:37 三澤敏弘
12 18:55 大江俊輝
13 19:07 池田清貴
14 19:16 西村隆輝
15 19:43 三輪哲也
16 20:20 小出健之朗
17 20:28 角田亮太
18 20:57 杉山慶暢
19 21:39 早坂慎
20 22:48 古宮喜之
21 23:46 田中裕介
22 23:57 関佳之
23 24:41 海保英治
24 25:38 林秀樹
25 28:28 渡部勝

 

第1回 AKAS Award受賞の喜び + 9月羊ケ丘だより 佐藤 千恵

先日開催されました、記念すべき第1回AKAS研究会におきまして、ASKAG youngersは、日常診療や手術の成果をまとめた発表をさせて頂きました。すべての演題で、質疑応答でも素晴らしい盛り上がりを見せ、非常に充実した内容であったと感じております。

 

私のテーマは、「大腿骨遠位骨切り術を安全に行うための大腿骨後面-膝窩動脈間距離の検討」というものでした。人工膝関節置換術で膝窩動脈損傷を経験したこともあり、対策や対応に関しては以前から興味がありました。題材を与えてくださった英知先生、いつもご指導ありがとうございます。

内容は、大腿骨遠位骨切り高位における、膝窩動脈と大腿骨後面との距離および大腿骨前後径を測定することで、骨切り時のボーンソーが動脈に接する可能性について検討したものでした。まとめると、レトラクターの保護、ボーンソーの取扱いおよび血管縫合の手技の習得が大事だという事です。私たちのような経験の少ない整形外科医だからこそ、今後トラブルシューティングの知恵と技を十分に身につけていこうと願って発表させて頂きました。拙い発表ではありましたが、ご評価頂きましたことに大変喜びを感じております。合併症対策や心得についてご教示頂きました島田教授には心より感謝申し上げます。また、“膝伸展屈曲で膝窩動脈距離に変化は見られない”という、貴重なご教示を頂きました安達先生におかれましても、この場をお借りしまして感謝申し上げます。

名誉ある第1回目の一般演題賞を頂戴しまして、身の引き締まる思いも致しました。勢いある若手がそろったグループで、同年代のメンバーと共に切磋琢磨していけたらと思っております。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

 

 

さて、9月からは、ご講演賜りました岡村健司院長の下、羊ヶ丘病院で1ヵ月の研修生活を始めました。まだ3日目ではありますが、岡村院長直々に肩診療のいろはをご指導頂いたり、外傷の執刀させて頂いたり、今まであまり見る機会のなかった倉理事長の足関節鏡手術を拝見したりと、すでに充実度120%の研修を送っています。勉強不足なことが多々ではありますが少しでも爪痕を残し、秋田の勢いや意気込みを感じてもらえるように頑張っていきたいと、静かに思っています。

スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋…。存分に楽しんで秋田へ帰ります。

 

 

以上、秋の新札幌より、ご報告申し上げます。

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第1回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会を開催して (秋田大学大学院整形外科 齊藤英知)

2015年8月29日に記念すべき第1回の秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会( Akita Orthopedic Society for Knee, Arthroscopy, and Sports Medicine: AKAS)が開催されました。AKASの核組織として、研究、教育、臨床の実践を行っていくAkita Sports Arthroscopy Knee Groupが存在します。このASAKGでは40歳以下の中堅から若手整形外科医が中心となり、シニアドクターに助言を頂きながら、全国や世界に情報を発信していこうという気概とエネルギー満ち溢れたグループと認識しています。そのような秋田を背負う若手が中心となっていくこ第1回AKASに世界を代表するお二人の特別講師をお迎えできたことは大変幸せなことです。

特別講演は豪華2講演で、一つ目は、広島大学大学院医歯学薬保健学研究院整形外科准教授の安達伸生先生による「関節軟骨再生医療 – 現状と未来 -」、もう一つは、医療社団法人 悠仁会 羊ヶ丘病院 病院長の岡村健司先生による「肩関節鏡視下手術の実際 – 腱板、脱臼のトピックス」と題しまして、素晴らしいご講演を頂きました。この場をお借りしまして、両先生には大変お忙しい中、秋田まで来ていただきましてご講演いただいたことに感謝申し上げます。

安達伸夫先生のご講演は、いま話題の軟骨再生医療の最前線の内容でした。いよいよ秋田でも軟骨再生医療を秋田大学と中通病院で2015年8月より開始致しました。この軟骨再生技術は、膝関節外科医にとっては、夢の治療であり、待ちに待った治療法です。この方法の導入により、軟骨損傷による変形性膝関節症の治療成績が飛躍的に向上すると期待しております。懇親会では安達先生から手術におけるさまざまなTrickやpit fallなど、多くの知見を直接ご教示頂きました。明日からの診療にすぐに使える生きた知識たちです。本当に有難うございました。

岡村健司先生の肩関節の関節鏡手術件数は、数千件あり、環太平洋ナンバー1と言われております。肩関節脱臼の関節鏡手術治療や関節鏡視下腱板修復術の実際と最先端の知識と技術を提示して頂きました。我々は、ASAKGのworking groupとしてShoulder and elbow working groupを持っております。構成員は、嘉川貴之先生(市立大森病院)と大内賢太郎先生(市立横手病院)でしたが、今回さらに、杉村祐介先生(南秋田整形外科)を新たに迎え、9月末には、羊ヶ丘病院で直接、岡村健司先生よりご指導を賜ります。より高い技術と知識を吸収してきてもらい、秋田県の肩肘関節疾患で苦しまれている多くの患者さんをよくして頂きたいと考えております。

第1回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会1一般演題は、ASAKGメンバーがひとり一演題キャンペーンを張り、全員がレベルの高い発表をして頂きました。塚本泰朗先生(大森病院)、赤川学先生(大学病院)、杉村祐介先生(南秋田整形)、佐藤千恵先生(大学病院)、藤井昌先生(大学病院)、大内賢太郎先生(市立横手病院)、瀬川豊人先生(町立羽後病院)、佐々木香奈先生(中通総合病院)、冨手貴教先生(北秋田市民病院)、冨岡立先生(市立横手病院)の先生がたから素晴らしい発表を頂きました。また、ミニレクチャーでは、斉藤公男先生(市立角館総合病院)から最新の動作解析、歩行解析による臨床の疑問を裏付ける発表が行われました。われわれは、この動作解析に関しては、島田洋一教授のご専門でもあり、ASAKGでもそれを活かすべく、Motion analysis working groupを立ち上げました。そのリーダーである斉藤公男先生は、大学院の博士号もその動作解析で取得しており、今後の世界レベルでの活躍が期待されます。

第1回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会2第1回AKASを無事、大盛況のうちに終わることができ、まずは一安心ですが、われわれは、若い組織ですので、Keep goingの精神で、謙虚に、一歩ずつ実践を重ねて参りたいと考えております。

感謝の言葉でブログを締めくくりたいと思います。

「ありがとうございました。」

第7回秋田県骨代謝エビデンスセミナー(野坂光司)

8月27日第7回秋田県骨代謝エビデンスセミナーが開催されました。島田洋一教授のご高配により、創外固定を中心とした外傷学と外傷後遺症の最先端というコンセプトで内容が組まれました。2題の特別講演のうち、1題は秋田県におけるIlizarov創外固定の普及を中心に、私が講演させていただきました。このような機会を与えてくださいました島田教授に心より御礼申し上げます。島田教授のご就任後、教授の強力なバックアップをいただきながら、コツコツと活動を行ってきた秋田Ilizarov法グループ(Akita Ilizarov Method Group:AIMG)ですが、全国学会でのパネルディスカッション、シンポジウムの機会も数多くいただけるようになってまいりました。その際、多くの偉大な先輩たちに言われることは、『主任教授の全面的なバックアップのもと、全関連病院の治療方針を統一できるAIMGは非常に恵まれている(のでもっともっと活動を積極的にしたほうがいい)』ということです。AIMGはこれまで教授の庇護のもとに育てていただいてまいりましたので、今後はもっと積極的に臨床、研究を繰り広げていきたいと思います。幸い、関連病院のIlizarovの適応についても年々ご理解が進み、紹介症例も右肩上がりです。特に足関節周辺骨折では、骨折は簡単でも軟部の処置が難しい症例は相当数あります。リングも十分確保してありますので、お声をかけていただきたく思います。

今回お越しいただきました福島医大・竹中信之准教授は、私の尊敬する、最も創外固定に精通した第一線でご活躍の先生であります。想像を絶する難治症例の数々を巧みな話術でプレゼンいただき、あっという間の一時間でした。個人的には、現在名誉教授になられた先生たちの、お若い頃のクルガン等でのお写真が非常に印象的でした。また、松下教授の『すぐに「できないって言うな」』というお言葉は、自戒の言葉としていこうと感じました。竹中先生には今後もAIMGを末永くご指導いただければ幸いです。

第7回秋田県骨代謝エビデンスセミナー