第9回秋田県骨粗鬆症学術セミナー (阿部和伸)

初雪が降り、冬将軍の到来を目前に控える2019年11月23日、「第9回秋田県骨粗鬆症学術セミナー」が秋田ビューホテルで行われました。

一般演題では、中通総合病院整形外科科長の尾野祐一先生に「アジュバント誘発関節炎ラットの続発性骨粗鬆症と関節炎に対するエルデカルシトールとイバンドロネートの効果」、医療法人久幸会今村記念クリニック院長の田村康樹先生に「血清Ca、iPTH、25(OH)DおよびeGFRの変動から考えるエディロール内服の有用性について」という演題でそれぞれご講演いただきました。尾野先生は大学院で取り組まれた基礎研究、田村先生は日常診療と並行して行われた臨床研究によって得られた貴重な成果を発表してくださいました。

特別講演では熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学講座教授の宮本健史先生をお招きし、「骨粗鬆症の病態の理解に基づく治療法の選択肢」という題でご講演いただきました。骨粗鬆症のメカニズムを深く考察され、そこから新たな治療標的を見出した過程、そしてその結果に基づく治療戦略を学び、大変勉強になりました。骨粗鬆症の病態をしっかり理解し、それぞれの患者さんに合った治療を提供したいと改めて感じました。

今後も日々進歩を続ける骨粗鬆症治療の知識をアップデートし、病態に基づいた最適な治療を行えるよう精進していきたいと思います。