第14回小児整形外科研究会(渡辺学)

2023年7月8日秋田市のアトリオンで第14回秋田県小児整形外科研究会が行われました。ハイブリッド開催でしたが、コロナも落ち着き現地参加者が多数見られました。今後は現地のみの開催が増えてくるでしょうか。

一般演題では、成人ではなかなか見ることのない足根骨癒合症や上腸間膜動脈症候群など小児特有の疾患に関する報告が多くあり、活発な質疑応答が行われました。今回自分は「ダウン症児における足部変形への対応-運動発達との関連も含めて」という演題で発表させていただき、優秀演題賞をいただくことができました。この場をお借りして、ご指導いただいた先生方に感謝いたします。

その後のミニレックチャーでは、今年度から秋田県立医療療育センターで勤務となった河野哲也先生から「当センターにおける最近の小児股関節疾患の動向」という題名で講義いただきました。秋田県の小児股関節疾患の疫学や各疾患に関しての診察、診断、レントゲンの見方などレクチャーいただきました。

特別講演では、国立成育医療研究センター小児外科系専門診療部 統括部長 関敦仁先生から「こどもの上肢疾患の診かた 手肘の先天異常を中心に」というテーマでご講演をいただきました。今までの聞いたことのないような先天性疾患に合併する手肘の変形や異常に関する内容でした。通常あるゴールドスタンダードな治療では対応が難しく、ケースバイケースで一つ一つの症例に治療を行っていく必要がありとても勉強になる講演でした。

小児は日常診療でなかなか出会う機会は多くありませんが、それゆえに診察が難しいことも多くあると思います。今回学んだことを生かし今後さらに成長していけるよう励んでいければと思います。