留学報告⑨ 長尾先生injection(斉藤公男)

秋田大学医学部附属病院 リハビリテーション科/整形外科の斉藤公男です.2017年9月から島田洋一教授の御高配によりアメリカサンフランシスコ UCSFに留学させて頂いております.現在お世話になっているのはZuckerberg San Francisco General Hospital(ZSFGH)のOrthopedics Trauma Instituteです.

 

Injection見学

長尾正人先生が行う各種injectionを見学しました.

金曜日の朝からに手術室で行われており,1日に多いときは10人以上行われています.内容は神経根ブロック,硬膜外ブロック,椎間関節ブロックや股関節腔内注射で,看護師さんや放射線技師さんもやることが分かっているため準備から施行,退室まで非常にスムーズにテンポよく行われていきました.

一番感じたことは,とにかく患者を痛がらせない工夫を常にされていたことです.手技を始める前に必ず声かけをされ,痛みを確認し,痛みがあるようであればその対応をしっかりされていました.神経根ブロックでも患者さんが痛みを感じることは無く,試行後,痛みが無くなり,麻痺を起こすことなく歩いて帰っていました.

セッティング,針の刺入,進め方や薬剤の入れる方向,抜く際の注意など細部まで配慮・工夫があり,大変勉強になりました.例としてSRGを.長尾先生は斜位法で行われています.痛みが出てしまう神経根への刺激を避けるべく,身長に針を進め,膜一枚の通過を感じ取って針を絶妙な位置で止めているため誰1人飛び上がるようなことはありません.針の進め方のコツも丁寧に御教授頂きました.

長尾先生いつもありがとうございます.

教科書通りの綺麗な斜位法の刺入

これでも患者さんは痛みを出していません.

右が長尾先生,左が筆者

 

つづく