東北整形災害外科学会Travelling Fellowship in Korea   赤川 学

山本組合総合病院勤務中に、島田教授、ならびに佐藤毅先生をはじめとした山本組合総合病院の先生方にご指導頂き、東北整形災害外科学会誌に投稿した論文「Archer positionによる大腿骨転子部骨折の治療経験」が評価され、この度、東北整形災害外科学会のTravelling Fellowとして韓国に行く貴重な機会を頂きました。

今回のTravelling Fellowshipには、山形県立中央病院の赤羽武先生、くすの木病院整形外科の諏訪通久先生の両先生とともに、東北大学名誉教授の国分正一先生に御引率いただき、参加してきました。

10月15〜17日は韓国整形外科学会(Korean Orthopedic Association:KOA)に参加しました。KOAは、春と秋の2回学術集会があるということでしたが、今回はソウル市内で開催された秋の学術集会に参加しました。発表は約7割が韓国語でしたが、英語のSessionも3割程度あり、また、スライドはすべて英語でした。英語に対しての意識は非常に強いものを感じました。初日の夜には会長招宴にお招きいただき、今回の学会長であるProfessor Jae-Yoon Chung (Chonnam University)とお話させて頂く貴重な機会を頂きました。韓国では整形外科の人気が非常に高く、優秀でmotivationの高い若者のみが入れるのだということで、非常に感銘を受けました。初日のみでなく翌日、最終日と学会中は連日Dinnerに誘って頂き、温かいもてなしをしていただきました。

10月19日からは、Catholic University of Koreaの附属病院の一つであるSeoul St.Mary’s Hospitalで1週間のClinical attachmentの機会を頂きました。St.Mary’s Hospitalは、韓国ではBig5と呼ばれる大きな病院の一つで、病床数は1400以上、整形外科だけで年間手術件数は6000〜7000を超えるとうことでした。Catholic Universityの附属病院はその他にもう7つあり、すべて合わせると7000床以上の病床数となり、韓国でも最大の規模だと言うことでした。自分はスポーツ、膝の分野で研修し、多くの手術を見せて頂きました。手術内容は主にTKAが多く、UKAやHTOなども症例に応じて行っているようでした。またACL再建や半月板縫合も多くの症例に行っていました。手術手技に関しては、日頃秋田で行われている手術と大きな変わりはないように思いましたが、とにかく手術件数が多く、手際よくスムーズに手術が進んでいました。自分と同世代のResidentと話す機会もありましたが、motivationが高く、また英語も非常に堪能で、大きな刺激を受けました。

今回、このような非常に貴重な機会を頂くことができたのも、島田教授をはじめとして秋田大学整形外科の先生方のご指導があったからと思います。この経験を活かし、今後もますます努力を重ねていきたいと思います。

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