第31回日本整形外科学会基礎学術集会 (水谷 嵩)

2016年10月13日と14日の二日間、福岡で日本整形外科学会基礎学術集会が開催されました。秋田からは宮腰尚久准教授、松永俊樹准教授、本郷道生先生、粕川雄司先生、木島泰明先生、千田秀一先生、工藤大輔先生、佐々木研先生、佐藤千恵先生、鈴木真純先生、河野哲也先生、赤川学先生と私が参加してきました。

今回秋田大学関連からの発表は口演が7題、ポスター発表が5題と昨年度の倍以上の多くの演題が採択され、我々大学院生も発表の機会を得ることが出来ました。宮腰准教授と松永准教授も座長として円滑な進行をされておられました。

他施設からの発表も興味深いものが多く、動物実験から動作解析、基礎的な内容から比較的臨床的な内容まで様々な研究のテーマで発表がされており、どの講演を聞くか目移りするくらいでした。個人的に興味があった腰痛や椎間板変性、慢性疼痛などの発表も聴講してきました。

私が聴講した中で、多くの人を集めていたのはiPS細胞に代表される再生医療のセッションでした。各施設で企業と協力し治験を進めている分野ですが、適応の選択や安全性などの面で課題が多いようです。企業との連携の難しさや、薬事認可に対して日本と欧米との違いもあるとのことで、大変勉強になるお話を聞くことが出来ました。

また、秋田大学とも関連のある札幌医大の脊髄損傷に対する間葉系細胞の経静脈的移植療法の研究の発表では、AIS Cの脊髄損傷の方が移植翌日から機能改善が見られ、最終的に走ることもできるようになるなど驚くような効果が発表されていました。まだ治験段階ですが今後臨床応用につながることを期待したいと思います。

全国から様々な基礎研究の発表が集まる学会ということもあり、普段以上にアカデミズムを味わうことが出来ました。今後の研究にも生かしていくよう精進したいと思います。このような機会をいただき島田教授、宮腰准教授、松永俊樹准教授、AMAGメンバーの皆様には御礼を申し上げます。

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