第36回日本骨代謝学会学術集会 (湯浅悠介)

2018年7月26~28日に長崎県長崎市の長崎ブリックホール、長崎新聞文化ホールにて日本骨代謝学会学術集会が開催されました。本会は長崎大学の小守壽文先生が会長となり第36回目の開催となりました。
秋田県からは5演題の発表が行われました。佐々木聡先生は「超高齢者におけるデノスマブの効果」と題し、90歳以上の超高齢者を対象としたデノスマブの治療効果の検討結果を御発表されました。粕川雄司先生は「腰痛や関節痛を生じた低リン血症の検討」と題し、低リン血症で生じる疼痛が低リン血症の改善で軽減した治療経験を御発表されました。木下隼人先生は「片側および両側非定型大腿骨骨折の比較」と題し、両側例の危険因子についての検討結果を御発表されました。長幡樹先生と私は大学院の研究結果を発表致しました。長幡先生は「Povidon-IdineとEthanolが骨に与える影響とハイドロキシアパタイト/コラーゲン複合体による骨癒合促進効果」と題し、骨条件の悪い環境下においてもハイドロキシアパタイト/コラーゲン複合体が骨形成に対して有用であることを発表しました。私は「卵巣摘出ラットにおける選択的エストロゲン受容体モジュレーターと低強度有酸素運動の骨と脂肪に対する効果」と題し、SERMと運動療法の併用が腰椎骨密度、骨髄内脂肪、体脂肪に対して効果的であることを発表致しました。
本学会は整形外科のみではなく内科、歯科、そして理工学など様々な分野の先生が参加されておりました。本学会を通じ、骨代謝はあらゆる角度から研究され、発展しているのだと実感しました。今後も研究を続け、骨代謝の発展へ貢献できるよう努めていきたいと思います。